片野パドリング。

土曜日の朝、週末の日課となりつつあるカヤックの朝練をするために、愛艇であるPOINT65°NのSEA CRUISERをカートップして海岸を目指した。

先日の漁船に轢かれそうになったトラウマから、いつもの橋立海岸を右手にスルーすると、以前から気になっていた片野海岸を目指す。駐車場にはマイクロバスが止まり、老人の団体がそろって海を見つめていた。

『なんなんだ?! なにか事件でもあったのか?』

不思議でたまらなかったのだが、老人たちが見つめる先には特に変わった物はない。 何の団体なのかまるで意味がわからず気にはなりながらも、出艇の準備をすませ、ひ~こらひ~こらと老人集団の目線がグサグサと突き刺さる中、波打ち際までカヤックを引っ張った。

ひょっとして・・・あれか? 人生に疲れたお年寄りたちが集団で身投げしにきたのか?  なんて、やたらと不吉な妄想が頭を巡り、どうも気持ちがもりあがらないまま打ち寄せる波を目の前にした。

ゲッ! なんだか打ち寄せる波がえらく力強くね?! (|| ゚Д゚)

沖の消波ブロックのない海岸線には、日本海外洋から打ち寄せる波が次から次へと押し寄せてくる。 波を見つめること数分。 そろそろ日も高くなってきて、ぽつりぽつりと海水浴客がビーチに目立ち始める。

出るなら今しかない。 海は海岸沿いにのみに波がたっているだけで、最初の関門を超えればなんとかなりそうだ。 意を決して浜を蹴りだす。

ダッパ~ン!!

船首が波に突き刺さり、頭から海水を思いっきり被った・・・ つД`)・゚・。・゚゚・*:.。

水はコックピットに驚くほど浸水し、重心のバランスを失った愛艇はグラグラと波のうねりに任せて揺れまくり、今にもひっくり返りそうな状態だが、ここで沈して波とともに海岸に打ち上げられた時の海水浴客のリアクションを考えると・・・。目に涙をためながらもとりあえずパドルを握り沖へ向かう。

腰まで水に浸かり、横転寸前の艇をなんとか人目のつかない沖まで漕ぎ切り、ビルジポンプを使って必死に水を抜く。 

怖かったよぉ~~~!!!! ヽ(τωヽ)ノ

すっかり意気消沈したNAOZO。改めて海の恐ろしさに触れ、ソロでの操艇のリスクを再認識した。

沖には出たものの、こわばった身体に縮みあがったハート。 さらには初めてのゲレンデで独り。 も~無理!! このまま流されるぅ~!!! という強迫観念に囚われて、パドリングを楽しむどころではない。 戦々恐々としながら海岸に並走し、『なるべく海水浴客の目につかない所でこっそり浜に戻る作戦』を実行に移すも、打ち寄せる波にもまれ、後ろ波をかぶり絶叫しながら沈するNAOZOに周囲の目線が・・・イタイよぉ~・・・(TдT)

カヤックを浜に引き上げて心を静め、海が落ち着くのを待つ間、ぼけ~っと遠くの水平線を見つめる。 何かの本で読んだが、浜から見える水平線までの距離はたったの3~4キロしかないらしい。 歩いても一時間もかからない。バイクや車だとほんの数分でたどり着くその距離が、今のNAOZOにとっては果てしなく遠く感じる。しかし裏を返せば、簡単にたどり着けないからこそやる気にもなるってものだ。

ただアクセルをあけるだけでどんどん進んでいくバイクや車も確かに楽しいが、自分の腕一本で漕ぎ進み、海を読み、風を感じ、潮流や風を味方につけてダイレクトに自然を全身で受け止めるカヤックという遊びを目の前にし、フツフツと腹の底から湧きあがる身悶えにも似た喜びを、今感じている。

これから数年間は、海をカヤックで歩き、山を自らの足を使ってトレッキングしよう。 今はたどり着けない風景も、いつかきっと・・・。

小一時間、波の音を聞いて過ごした僕は、カヤックを片づけ駐車場を見下ろすように建つ海辺のコーヒーショップのドアを押した。『うみぼうず』という名のそのコーヒーショップで波乗りするカヤックシーンが映し出されたDVDを見て、カヤックの世界の果てしない奥行きを感じずにはいられなかった。

キャンプ&カヤック仲間のきのっぴ夫妻を待ち、コーヒーを飲みながらしばらく談笑し、彼らとすれ違いで帰途についたのだが、そのうみぼうずというコーヒーショップのマスターは相当のシーカヤック乗りらしく、片野の海を色々と教えてもらいに近いうちにまたお邪魔しようと思う。

しかし・・・いったい、いつになったら海旅に出られるんだろう・・・(;´д`)

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片野パドリング。 への4件のコメント

  1. ほっさん より:

    老人の団体が気になりますね。

    画像でコレだけ波が写ってるってことは結構波は高かったんじゃないですか?1mないしは80センチぐらいですかね?
    さすがにこれはスプレースカートしなきゃマズいですよ。スプレースカートしとけば水はほぼ入らないですからね。

    この片野海岸ってキレイですね〜。こんな所があったなんて知らなかったです。地図で見てみたらこの海岸から橋立漁港の間や東尋坊なんかもなかなか楽しそうじゃないですか。今度行ってみます。

    • NAOZO より:

      いやぁ~、写真なんて全然迫力が伝わってないんですが、カヤック素人の僕的にいうと、波が壁でした^^;
      不定期に押し寄せる大きな波に偶然(必然?!)突っ込んでしまったみたいで。
      普段ビーチからの出艇時は、とりあえずスカートはずしてカヤックが底をすらない所まで押して、跨いでパドリング。
      んで、水際の波を超えてから、足入れてスカート装着するんですが、もう最初の段階で波をモロにかぶっちゃったんで・・・(;´Д`)
      まだまだ経験がたりません・・・。
      でも、片野はいいですよ~! 
      朝練は当分この浜からになりそうです♪

  2. タッカン より:

    (_ _)ノ_彡☆バンバン  溺れなくて良かったねぇ~ ^^
    というか、海水浴客の目の前に打ち上げられなくて良かった!! バクバク

    きっと必死にパドリングしている姿を、浜辺にいた方達は・・・生暖かい目で眺めて
    いたんだろうなぁ~ バク

    でも、好きなことに一生懸命なところ・・・やぱ俺の師匠だぜ~(* ^ー゚) b

    • NAOZO より:

      最近、沈する事は全然平気になってきたんだけど、さすがにソロで海水浴客の前に晒されたら・・・ねぇ~^^;
      羨望の眼差しから、冷えた眼差しへと変化する瞬間なんて見たくない(TдT)
      早く海水浴シーズンが終わってほすぃ~ぞ!!

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