Prologue...


旅が好きだ。


男も四十を過ぎると、社会的責任という目に見えない錘がズッシリと両肩にのしかかってくる。自宅を一歩出れば、仕事という重圧に翻弄され、家に戻れば、思春期を迎えつつある子供達は、なかなか親の言うこともきかなくなる。


『まったく・・・誰の人生だと思ってるんだ。』


そんなセリフと共に、ため息をつく日々。


だからこそ、時には【現実】という鎖を解き放って、カラダと心を開放する時間が必要になるんじゃないだろうか。


そして僕は、時々旅に出る。


クライアントに無理を通し、あきれる妻をなだめすかし、子供や犬を自宅に置き去りにして、南海の海をカヤックで漕ぎ渡り、重いバックパックを担いで山を歩き、オフロードバイクにまたがって野山を駆けまわる。

日帰りでも、心が軽くなればそれは立派な旅となるし、それが一週間も続けば、心も身体も生まれ変わったかの如く軽やかになる。


そんな旅の一コマを、少しずつここに書いていければいいと思う。


僕がいつか行きたいと心に決めているいくつかの場所へと、このブログが続いていると信じて・・・。



NAOZO MATTARINO


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