2019 モンゴルツーリング⑤



2019/8/22(木)

モンゴルバイク旅4日目。 

この日はどうやら日程に余裕があるらしく、朝からマッタリとした時間を過ごす。コーヒーを飲んでゆっくりと朝ごはんを食べ、大草原に立つ開放的な簡易トイレで時間をかけて用を足す。もはや、現地の人から多少見られる事にも若干慣れてきて(いやほんと、少し麻痺してきている)、遠くで馬を追う太古からの変わらぬ風景を遠目で眺めながら、大地に穿たれた穴に排◯する開放感といったら・・・(*´ω`*)




キャンプ地から砂丘が見えたので、ガイドのアックンにお願いしていざ出陣! キラキラと輝く砂丘にテンションが上がり調子に乗ってはしゃいでたら、アキニが川沿いの泥濘地でスタック。ズブズブ埋まっていくリアタイヤに大笑い。ブーツを泥に埋めながら救出する。


実は僕も同じ所でフロントがハマり、皆さんのお世話になりました^^;


日本で砂地走行をやろうと思うともっぱら海岸となるんだろうけど、海砂は当然塩分豊富なうえ、バイクの隅々に砂が入り込み、後の洗車が大変なこともありできれば避けたいところなんだけど、ここはレンタルバイク。しかもフカフカの目の細かい砂なので、コケても怖くないってこともあって、おっさん達は大はしゃぎ^^

まぁ、想像以上に消耗する砂丘ライドなので、少し走っただけで息があがって休憩ばかりなんだけどね(汗)





砂丘を縦横無尽に走りまくる(しかも責任のないレンタルバイクで)というなかなか稀有な経験に大満足しキャンプ地に戻ると、よしよし次は馬に乗るぞとガイドのアックンがやる気満々。

初めての乗馬体験。ぶっちゃけ楽勝だとタカをくくってたんだけど・・・馬怖えぇ~!!

たまたま目覚めの悪いヤツだったのか、それとも虫の居所が悪かったのか、僕の跨った馬は明らかに不機嫌で・・・というか、もはや怒っているご様子で、アックンの馬の首筋に噛み付いて挑発している。僕の馬を鋭いモンゴル語で怒鳴つけるアックン。反抗して暴れる僕の馬。

だから・・・君たち怖いよ(泣)


その後、隣接するゲルにご招待いただき、馬乳酒を振る舞っていただく。モンゴルでは伝統の地酒?で、その名のとおり、馬の乳を発酵させてできるその白い液体は、とにかく酸味が強く、カルピスの元祖と言われてはいるけれど、とてもそうは思えないぞ。

うん、この味知ってる。これは・・・そう・・・ゲロだよ・・・(泣)


ゆっくりとくつろいだ後は、昼食をとり、昼過ぎにライド開始。

さすがに4日目ともなると、不整地のライディングもすっかり慣れたもの・・・って事には一切ならず、インカム越しにけんちゃんの絶叫が聞こえてくる。いやはや、恐るべしモンゴルの大地。

見渡す限りの大自然で、道標というと、脈絡なく四方に伸びるピストと、太陽の位置、遠くに見渡す山々や時折ポツンと現れるゲル(これは季節で移動するので目印にはならないけど)くらいしかない。

先導のアックンも当たり前のように迷いまくり、迷走につぐ迷走。
時折すれ違う現地の人や、見かけたゲルを訪ねては道を聞きながら、目的地を目指している。



っていうか、不思議で仕方なかったんだけど、なーーーーんに目印もない草原が目的地ってことも往々にしてあるこのモンゴルの旅において、どのように質問し、どのように道案内をしてもらってるんだろう?

日本であれば、〇〇町はどっちですか?とか、〇〇っていう店に行きたいんですが?なんて質問に、2本目の角を左に曲がって次の信号を右に・・・なんて会話が成立するだけど。

摩訶不思議だ(笑)



この日もやっぱり、山を超え、谷を縫い、広大な草原を横切り、道なき道をただひたすらに走りまくる。あまりにも雄大な大自然の中においては、取るに足らないほどのあまりにもちっぽけな存在の僕。次第に風景に同化していくような錯覚におそわれて、ちょっと怖くなる。

自然に対する畏怖の念って、こういう事だろうか。

日本での雑多な日常に追われる生活。そんな俗世の悩みや常識が、この雄大な大地ではもはや、どうでもよい事に思われてくる。

我々日本人は、もっと自由に、のびのびと、そうだ、モンゴル化を果たさなければならない!



ここで、この旅の数日間に、華麗にモンゴル化を果たした一例を紹介しよう。

同行のY兄弟の弟エイジさん。旅の途中からモンゴル旅のご多分にもれず、お腹の調子を崩し頻繁にトイレに駆け込んでいた。しかし、ライディングの最中は当然トイレは無いわけで、休憩の度に丘を越えて僕たちの視界から消えていた。しかしある時、隠れるものが何もない原っぱでもよおしたエイジさんは仕方がなく、みんなに見守られながら用を足す羽目になった。

それでも、可能な限り遠くへ離れてしゃがみ込むという、最低限の大人の嗜みを備えた排泄◯為を心がけていたんだけど、そのうちモンゴルの大自然に触れ、羞恥と常識の垣根がだんだんと曖昧なものになっていき、最初は50mだった距離は次第に近づき、そのうち3歩ほど歩いた場所で当たり前のようにしゃがみ込む様になってゆく。

うん・・・、お願い、もう少し離れて(泣)

まぁ、そのくらい、このモンゴルの大自然が与えるネイチャーパワーは人の常識を狂わす魔力をもっているということだろう。

これが、本当のにモンゴルに溶け込むということ。まさに、モンゴル化なんじゃないだろうか!!


・・・イヤ、違うとオモウ(汗)








出発が遅かったせいもあり、この日も西に夕日が沈む間際に幕営地に到着。夕焼けと、広大な草原と、ゆるやかに蛇行する川の織りなす大自然。ともすれば、当たり前になりつうあるこのスペシャルな環境。ただただゆっくりと、時が過ぎゆくままに空を眺め、茫洋とした暮れゆく大地を心に感じるのだった。




非日常が続く旅の日々。こんなに幸せでいいのだろうか♪


つづく・・・。

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