生きるとはすなわち、心を震わすって事なんだよ。
昨晩、就寝前に歯を磨きながら、ふと鏡に映る自分を見つめた。
普段、お肌の手入れなんてしないので、あまり自分を見つめることがないってこともあり(動画編集で画面に写る自分は頻繁に見ているけど💦)、
「よぉ、俺、久しぶり」
ってな気分で鏡を覗き込む。
そこにはすっかり皮膚がたるみ、シワやシミにまみれ、ヒゲに白いものが目立つだらしないおっさんが僕を見返している。
そうか、これが老いるってことか・・・っと、今更な感想をボソっとつぶやく。
50代も半ばに差し掛かりつつあり、世間的にはいい年をしたおっさんって事になるんだろうし、人によってはおじいちゃんって呼ばれ始める年齢だ。体力の衰えを実感し、スマホの文字サイズの設定を少しずつ大きくしていく事になんの抵抗もなくなり始める。
先日、トイレで小用を足した後、ズボンのチャックを引き上げた瞬間、キレが悪く残った液体が内ももをつたって流れ落ちた。
・・・ファック。
そんな中、僕の周囲をみわたすとどうだ?
ヒィーヒィーと言いながら顔を真赤にして登山道を登る僕の横を、まるでアフタヌーンティーを楽しむようにおしゃべりをしながら追い越してゆくご高齢の集団。
気持ちのよい北アルプスの稜線を、それなりの歩速で軽快に歩く僕の後ろから聞こえてくる鈴の音に道を譲ると、かなり年配なオジサマが元気に「ありがとう!」って言い残して颯爽と去ってゆく背中の男らしさよ。
今年になって走り始めたランニングの最中、我ながら良いペースだなとAppleWatchを覗き込む僕の腕越しに、とてつもなく早いピッチで駆け抜けるちょっと前歯が抜けたおじいさん。(このおじいさんは、密かに僕のライバルです)
・・・ホント年齢って、何の言い訳にもならないんだよなぁ~っと、山を始めてからつくづく痛感させられる日々を送っている。
結局人は、何年生きてるかって事じゃなくて、どう生きてるか、日々どれだけ心を震わせてるかって事なんじゃないかと、ちょっと哲学的な事に想いを馳せる秋の昼下がり。
んで、何が言いたいかというと、血迷ってエントリーした『第一回 余呉湖一周トレイル』っていうトレランの大会が、いよいよ今週末に迫ってきて、初めての経験に心を震わせている・・・んじゃなくて、未知の恐怖で全身をわなわなと震わせているのです・・・(泣)
あぁ・・・怖い。嫌だ。なんでエントリーしちゃったんだろう。無数にある週末の過ごし方の中で、あえてそんな大会に参加する人たちなんて、絶対に僕よりも軟弱でヘタレな人はいないだろうし、なんだったら全員ゴリラかもしれない・・・。うん、絶対にそうだ。凶暴なゴリラの集団にもみくちゃにされて、木の葉のように舞って散る未来しか見えない。
何か不参加のうまい言い訳はないものかと、毎夜ポテトチップスを頬張っては、指についた塩味を含んだ油分をしゃぶり、これが旨いんだよってつぶやきながら、ブヒブヒと絶賛エントリー後悔中のNAOZOです。
あ~、娘と呪術廻戦のアニメを観ながら、ゆっくりと過ごす週末を夢見る人生だった。
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